水道水フッ素化

アメリカと違い、水道水フッ素化に対して、日本は積極的ではありませんでした。しかしながら、水道水のフッ素化は早くも52年に日本に導入されていました。当時、京大教授の美濃口教授が文献などを通じて、アメリカにおける水道水フッ素化の動きをいち早くつかんでいたからです。その実験を見た教授は、日本でも水道水フッ素化に関して、やってみたいと思いました。50年ごろのことです。当時の日本は進駐軍が日本を支配していた時代です。幸いにも、軍政官のなかに支持する者がいました。日本の諸条件を考えて、美濃口さんは0.7ないし08ppmのフッ素濃度を主張しました。軍政官はと一部と意見が合わない部分がありました。それでもとにかく、美濃口さんは京大全体としてフッ素化に取り組む方向で進めました。服部峻治郎総長は医学部から出ていたこともあって、協力を惜しみませんでした。 「アメリカでやっているのなら、こちらも」との競争意識があって、理解を示してくれた。後年、新潟市の水道局が露骨に見せたようなフッ素化への妨害は片鱗すらもありませんでした。

美濃口教授の実験は12年間続きました。終了が近いの年に、美濃口教授はそれまでの経過を論文にまとめに発表しました。山科地区には、フッ素化によるむし歯予防効果がはっきり現れました。 山科地区の七歳児のむし歯は、52年から63年までの11年間に、対照の地域の39パーセ ント、8歳児でも56パーセントにまで減りました。しかも、フッ素化した水を飲む期聞が長かったものほど減少が著しいことも明らかになりました。